「  ・・・な、かつ?」
























最初はじゃれているのかと思った彼の目は酷く真剣で、動揺した。
壁に手を付いた彼と、壁にもたれかかって座っている私は半分押し倒されているような格好で、「 あの、中津?」という私の声も彼には聞こえていない様子だった。抵抗できない私は、あ。中津って男の子だったんだ。と当たり前のことに気付いてただ驚いて、彼の顔をじっと見つめているだけで。
中津は幼馴染で、学校が離れるまでずっと一緒で、離れてからも連絡は取っていて、ああでも私
















こんな顔知らないよ。
























「 あの、  どうしたの?冗談キツイよ?」


「  ・・・冗談じゃねぇよ。」


「 じゃぁ、」



















「 何?」という私の言葉に彼は今度は悲しそうな表情を浮かべた。
ゆらっと揺れた彼の瞳に今度は罪悪感に苛まれて、気付かないほど鈍くはなくて。いつから私は彼をこうして傷つけてきたのだろうか。喉が震えて、     泣きたいのはきっと私じゃなくて彼で、ぼろぼろと今まで彼が押さえ込んでいた欠片が零れるように崩れてく。中津の掴んだ私の腕が熱を持って、
でもこれは恋だとか愛だとかじゃなくて、





















ああ、痛いよ、





























「   頼むから、   俺のこと好きになれよ、」
























彼の言葉は私の胸に突き刺さって、そして溶けていく。とろとろというより、ドロドロという音が正しい音で。
ああ。悲しみってこういうこと?と目を閉じれば瞼に落ちてくるのは唇で、冷たくて、








多分私は明日彼には会えなくて、
























ねぇ、はやくわらって





(そうして嘘だと言ってください)






20070731





































分かりにくいから補足すると女の子が中津くんに恋愛相談してみたいな流れです。好きな人は佐野くんでも難波さんなイメージ。